咲き誇れ、麗しい華。

見せてきたスマホ画面を覗き込むと、手前にはいちごクリーム、奥には抹茶クリームが塗られたケーキが映っていた。


スポンジもクリームもソースも、全部同系色。一口だけでも思いっきり堪能できそう。


いちご、甘酸っぱくて美味しそうだな。あぁ、なんだかよだれが……。


生唾を飲み込みつつ眺めていると、向かい側でふふふっと笑い声が上がった。



「おい、怜央」

「ごめんごめん、あまりにも目がキラキラしてたから……」

「そんなに私、面白い顔してました?」

「いや、面白いというか……子犬みたいで、可愛らしいなぁって」



口を手で覆い、肩を揺らす怜央先輩。


子犬……久々に聞いたな。


共通点は出身校と学区と応援団の3つ。性格は似ている部分を探すのが難しいくらい正反対。

からかう素振りも、悪意も、1ミリもない。


けど……怜央先輩の目から見ても、やっぱりそう感じちゃうのかぁ。




「あっ……嫌だった?」