咲き誇れ、麗しい華。

「開けていいかい?」

「はい。どうぞ」



侑希先輩が短く返事をすると、保健室側のドアが開いて──。



「おはよう。侑希くん、風咲さん」

「おはようございます」

「おはようございますっ。今日からよろしくお願いしますっ」

「ふふっ。こちらこそよろしくね」



ペコッと頭を下げた私に、柔らかな笑顔を見せた守田先生。

その直後、始業時間を知らせるチャイムが鳴り──小部屋での生活がスタートした。







小部屋での過ごし方は、基本的に自由。

勉強しても、本を読んでも、絵を描いても、お昼寝してもオーケー。


両親との約束で給食当番と掃除当番は行うことになっているが、それ以外は好きにしていいよと言われたので、読書をしようと思っている。家だとついスマホをいじっちゃうからね。


一方、侑希先輩はというと──。



「麗華ちゃん」

「はい?」

「ごめん、古典の辞書って持ってる?」