咲き誇れ、麗しい華。

レジャーシートとトートバッグを押しつけた先輩たち。

呼び止めるユウキ先輩を無視して、私に「じゃあお先に!」と言い残すと、走り去っていってしまった。



「はぁ……まったくもう、人使いが荒いんだから」

「あはは……。どちらか、持ちましょうか?」

「大丈夫。そんなに重くないから」



取り残された者同士、横並びで中庭を出る。

仕事が増えたのは気の毒だけど、おかげで今、2人きり。

これは真相を聞く絶好のチャンスなのでは……?



「あのっ、ユウキ先輩っ」

「ん?」

「さっきの、借り物競走のことなんですけど……どうして、凛華先輩じゃなくて私を──」

「チビ咲っ!」



話を切り出すも、あと少しのところで遮られてしまった。


むむぅ、誰だよ。タイミング悪いなぁ。


心の中で悪態をついて声の主を確認すると、小走りでこちらに向かってくる大隈くんの姿が。