「皇帝…!そろそろ手!外して!…体育館着いたんだから!!」
「えー?俺さ、手繋いで?って言った前さ、なんて言ったけ?」
「へっ?」
「俺に言わせるの?」
「う、うん。ごめん。」
「“体育館に着いて、自分の席に着くまで”って言ったよね?」
「う、嘘……?」
「嘘じゃないから。」
サラリと事実を伝える皇帝。
「わ、分かった………。」
私は、意気消沈としたオーラを持ちながら、席に座った。
私たち=中学3年生は祭壇に座って、中学1・2年生の顔を見る。
楽しみ…!!!
ちなみに、私の左隣がさーちゃん。右隣が…なぜか皇帝。で、前が七星。
幼馴染に囲まれて、嬉しい限りです。
私は笑顔になりながら、中学1・2年生の芸を待っていた。
のだが。



