30分前。

卒業式の練習も終わり、中休みに入るところだった。
私は、七星と皇帝の喧嘩を止めようと大変でしたけど。

疲れた〜。
そんな感情が体に響く。
筋肉痛みたいに。



ガラガラっ。

「直仁様。いませんか?」
そう皇帝の名前を言う私の知らない女の人。

私より綺麗。

綺麗より、美人。
ちょーーう美人。

綺麗……。
私が見惚れるくらいの美貌の持ち主。


綺麗だな………。


私、綺麗しか言ってないねー。
アハハハ。

私は机に頬杖をたて、皇帝を見て、
「あれ?皇帝。呼ばれてるよ?」
と言う。

私がそう言うと、

「チッ。なんだよ。」

皇帝は席から立ち、教室を出る。


何で……舌打ち。

これだから…モテ……るんだった……!
なんか、皆さん錯乱の魔法とか、マヌーサがかかっているんじゃないデスカ?!


「はぁ。すごいねー。直仁。」
さーちゃんがそう言いながら、私のところにやって来る。


「…!何で!皇帝って言わないの!!」

怒られるよぉー。
私は体がぶるぶる震える。


「…はあ。また鈍感娘が降臨して来た。」
そう言いながら、ため息をつくさーちゃん。

「…えっ!?私、鈍感!?」
私はそう言いながら、自分の人差し指を顔で指す。

「うん。……ど・ん・か・ん!!」
そうコクコクさーちゃんはコクコク頷きながら、言う。

「えー。私、すぐ犯人見抜くのに…。」
ガーンと私は背中が猫背になりながら、机にもたれかかる。



……というか!!!


漏れそう!!


「ごめん!私、あれ出そう!!!」

「何で、私に忠告するの?!……まぁいいや。行ってらっしゃい。」

「んじゃっ!」
私はそう言いながら、股を手で持つ。