……っ。

好きな人、いるんだ……!

諦めるな……!諦めるな……!

私は空気を吸って、深く吐く。
ふ〜〜〜〜。


「好きな人って誰ですか……?」
女の子が泣きそうな顔で皇帝を見ながら、そう言う。

「言えない。俺は言わないって決めてるから。」
優しそうな顔で皇帝は女の子を見る。


「告白……、聞いてくれてありがとうございました……!直仁くん。」


直仁……くん。

私もそう呼びたいな………。
なんて思っていたら。


「直仁くん…ね……お前に言われたくねえよ。」