や、やばい……!他の人に見られたら!!
そう焦りながら、服の袖で拭う。


「小春。」
皇帝とは違う声。


「…七星!どした?」

「どしたじゃない。何、前から平凡な顔してんの?」

「えっ?」

「めちゃくちゃ泣き声、響いてんだけど?」

「へっ!?」
私は口を開けて、自分の手で口を隠す。

「皇帝に恋しちゃってんでしょ?もう俺、分かってるから。」