「ネロ…」 「…でも、これからはランベルト王国の王女、ネロリナ・ランベルトとして生きていきます。 これまで王女として生きるはずだった時間を、これから歩みます。 家族と過ごすはずだった時間は戻らないけど、これから思い出を作っていきたいです。 …私は、ネロリナ・ランベルト。これからどうぞよろしくお願いします」 ネロリナは、美しいカーテシーを披露する。 窓から差し込んだ光が天井のステンドガラスを照らし、 反射した光が、奇跡の帰還を果たした王女に降り注ぐ。