狂った隣人たち

次の瞬間場面は切り替わり、祐次は外の景色の中にいた。


視界の中にはどこかで見たことのあるスーパーがあり、その中から男が飛び出してくるところだった。


「さっきのヤツだ」


祐次は小さな声で呟く。


さっき家の中で勉強を教えてもらっていたあの男で間違いない。


男は小脇になにかを抱えて大急ぎで逃げていく。


「おい待て泥棒!」


男の後ろからデパートのエプロンをつけた恰幅のいい男性がおいかけてきた。


しかし男は運動神経がいいらしく、太った体でどれだけ走ってもおいつかない。


まさか、万引き?


幼児向けの教科書の内容を思い出して祐次は眉間にシワを寄せる。


なにか嫌なものを胸に感じたとき、目を覚ました。


窓の外は真っ暗になっていて慌てて部屋の電気をつけた。


見下ろしてみると制服姿のままだ。


いつの間に眠ってしまったんだろう。


眠いという感覚もなく眠りについてしまったように感じる。