「じゃあ行ってくる、必ず病院に行ってくるんだよ」

「うん。わかった」

パタンと扉が閉まる。

決戦は金曜日っていう曲があったっけ。
あの歌は、恋人になるためによしやるぞ!的な感じだけど
私は、自分が新しい一歩を踏み出すための決戦だ。




お昼の時間に賢也に電話をする。


ワンコールで賢也がでた、まるで電話を待っているようだった。
開口一番「病院どうだった?」とスマホの向こうから聞えた。

「うん、それでね今日も残業?」

「いいや、残業はないよ。今日もこれからも残業はしないよ」

「そっか、よかった。賢也が帰ってきたら話をするね」

「わかった、ゆっくり休んでいろよ」

とりあえずは、最低人間にまでは落ちていないようだ。


よかった・・・