「……そんなの、聞いてない。最初から、全部、無意味だったの……? 獅紋くんを刺した意味は!?」
絶望に突き落とされて、全ての元凶であるボスに怒鳴った。
最初から獅紋くんを殺す必要が無かったなんて、そんなの酷過ぎる。
微かに残っていたボスを慕う気持ちも吹き飛んで、何が悲しいのか、涙が溢れた。
翠笑が同情するように私の背中に手を回しているのが、唯一の救いで。
ボスは私達に近付いて膝をつくと、私の頬に触れる。
「氷霞が殺し屋としてどこまで殺れるか試す為だ。意味はある」
「そんなのっ、意味が無いのと同じ! 私がどんな気持ちで獅紋くんと過ごして、悩んで、刺したと思ってるの!?」
「氷霞ちゃん……」
「そうか、ご褒美をあげてなかったな」
ボスはとんちんかんなことを言って、翠笑の腕を離し、私を抱き締めた。



