身体を起こしてひなちゃんよ頭を撫でると、満面の愛らしい笑みを見せてくれた。


……にしても、やっぱり珍しいな。

僕は基本的に悪魔しか見ないから。


ふふっ、これも全部ひなちゃんのおかげ、かな。


陰口も全部全部、ひなちゃんが僕を救ってくれたから。


……でも……。


僕は、ひなちゃんに与えられない。


———奪ってしかない。