「あ!」
思わず口を開け叫んじゃった。
「どったの由夢?」
「体育館にペン置いてきちゃった~!」
「え、ペンなんて使ってたっけ?」
「今日のやつほぼ聞いてなかったからなんかあったらと思って水性ペン用意してたの、で“外からなんか音が聞こえますね”ってだけ書いてそのまま置いてきた!」
ほらっと左手のひらを見せた。
「手に書いてたんかぃっ」
「あとで回収しよ~と思って隅っこに置いて忘れて来ちゃった…」
「制服のポケットに入れとけばよかったのに」
「入れてたんだけど、礼した時に1回落ちてそのまま蹴って隅っこにおいやったの」
「俺がいない間にそんなアグレッシブ由夢がいたんだ…」
体育館まで戻るのめんどくさいな、でも落とし物だなんだって言われるのもあれだし… はぁっともう一度息を吐いた。
「取り行ってくる」
教室まで来てしまったけど、先送りにしたらもうあのペンは忘れ去られたままだ。100円だし、それでもいいんだけど、されど100円だし。
「わかった、じゃあまた明日!」
「うん、ばいばい!」
リュックを背負って教室を出ていく凛空ちゃんに手を振り、渋々体育館まで戻ることにした。
片付け終わったガランとした体育館、今日はどこの部活も使わう予定がなくて、きっとしーんとした空気が流れてる。
そんなあの空間に1人戻るのはなんだか気が滅入るな…と思いながらトボトボ歩いた。
近付けば近付くほど静寂が増していく…
ん?
かと思えば、ポロンポロンと鍵盤を叩く音が聞こえて来た。
これは数時間前聞いたあの…
ピアノの音だ!!!
呼ばれるように走った。
思わず口を開け叫んじゃった。
「どったの由夢?」
「体育館にペン置いてきちゃった~!」
「え、ペンなんて使ってたっけ?」
「今日のやつほぼ聞いてなかったからなんかあったらと思って水性ペン用意してたの、で“外からなんか音が聞こえますね”ってだけ書いてそのまま置いてきた!」
ほらっと左手のひらを見せた。
「手に書いてたんかぃっ」
「あとで回収しよ~と思って隅っこに置いて忘れて来ちゃった…」
「制服のポケットに入れとけばよかったのに」
「入れてたんだけど、礼した時に1回落ちてそのまま蹴って隅っこにおいやったの」
「俺がいない間にそんなアグレッシブ由夢がいたんだ…」
体育館まで戻るのめんどくさいな、でも落とし物だなんだって言われるのもあれだし… はぁっともう一度息を吐いた。
「取り行ってくる」
教室まで来てしまったけど、先送りにしたらもうあのペンは忘れ去られたままだ。100円だし、それでもいいんだけど、されど100円だし。
「わかった、じゃあまた明日!」
「うん、ばいばい!」
リュックを背負って教室を出ていく凛空ちゃんに手を振り、渋々体育館まで戻ることにした。
片付け終わったガランとした体育館、今日はどこの部活も使わう予定がなくて、きっとしーんとした空気が流れてる。
そんなあの空間に1人戻るのはなんだか気が滅入るな…と思いながらトボトボ歩いた。
近付けば近付くほど静寂が増していく…
ん?
かと思えば、ポロンポロンと鍵盤を叩く音が聞こえて来た。
これは数時間前聞いたあの…
ピアノの音だ!!!
呼ばれるように走った。



