「寧々、今日も部活?」

お昼休みのお弁当の時間、いつもはクリームパン一択の寧々が最近手作りのお弁当を持って来ている。

「うん、大会近いからね」

色とりどりの野菜に玄米ご飯、それでいてちゃんとお肉も忘れない。きっと大会に向けての体調管理に励んでるんだと思う。

「1年で出れるの寧々だけなんだっけ?」

ちなみに今日の私はコンビニで買ってきたお手軽サンドウィッチ。コンビニのサンドウィッチおいしいからね、全然問題ないから。

「うん、レギュラーになれなかった先輩もいるんだけどみんな優しくていい人ばかりだからやりやすいよ。団体戦だし緊張はするけど」

「そっかぁ…」

「大事な大会だから選ばれたからには全力尽くしたいし!」

力強い言葉と共に、口の中に運ばれていくミニトマト。凜々しく光る瞳は目標に向かって真っ直ぐ前を見ている。

「がんばってね!私寧々の演技好きだから!」

「うん、ありがとう」

「寧々のリボン、くるくるすると誰よりキラキラしてすっごいカッコいいよ!」

「ありがとう、知識ない中での精一杯の褒め言葉嬉しいわ」

「新体操ってあんまり見たことないからよくわからなくて」

「気持ちだけで十分受け取ったから」

気持ちだけはいっぱい込めてる。

寧々のこといっぱい応援してる。