この8日間、本当に誰ひとりとして欠けることなくよく集まれたものだと思う。


今日の東屋にも全員が集合していて、神妙な雰囲気に包まれていた。


今日で最後。


今日でしおりに会えるかどうかが決まる。


そう思うとみんな自然と無言になってしまった。


こんなトリを務めることになるくらいなら、もっと早くに手を上げておけばよかった。


アズサは後悔したけれど、もう遅い。


すでに都市伝説は佳境を迎えていて、自分はその重要な場所に立たされているのだから。


直人が学校で言ってくれたように目を閉じてみた。


とたんにみんなの顔も景色も見えなくなって、自分だけの世界が広がっていくような気がしてくる。


時々聞こえてくる鳥のさえずりや、遠くで遊んでいる子供たちの声に耳を済ませていると、だんだん気持ちが落ち着いてきた。


そっと目を開けてみると、みんなと自然がぶつかった。