「こうしてローズも迎え入れたことだし、これからはみんなで助け合いながらやっ
て行こうな」

「は、はい……」


隣に座る刹那くんに優しく微笑まれかしこまって返事をすると、椿くんがあははと笑った。


「べつに、ローズだからって特別肩肘張って生活しなきゃいけないわけでもないから、気楽に行こうよ、気楽に」

「う、うん」


顔には笑顔を張り付けたけど、たぶん……気楽には難しそう。


「それはそうとさ、寧々ちゃんはどうして白凰に編入してきたの?」


興味深々って顔の椿くんに、私は簡潔に説明する。


「仕事の都合で両親が海外へ行くことになって、私ひとりで生活するには心配だから、寮生活のできる学校がいいってことで」

「なるほどー」


同じように、興味深そうに耳を傾けてくれる刹那くんにも顔を向けながら。


「とんだ箱入り娘だな」