「はあ……」


さっきからため息ばっかり出ちゃうよ。

ひとりになるために、もっと奥へ進むと、空いているベンチを見つけた。

陽も程よくあたっているし、気持ちよさそう。

さわさわと吹く風に頬を撫でられながら木々の間を進んで行く──と。


「……っとぉ……っ!?」


柔らかいものを踏んづけてしまい、バランスをくずした。


「ひゃあっ」


抱えていたお弁当箱が宙を舞い。

うそでしょおっ……!?

漫画みたいに、芝の上のダイブ。


──バタンッ!