「私は運動が全然ダメだから、ほんとに尊敬する」
「そんな感じするよな」
遠慮もナシに口角を上げる琉夏くんは、イジワルで言ってるんじゃなくて、元々ざっくばらんな性格なんだろうな……と思うことで、メンタルを保つ。
「で……。頭脳部門1位の人はどうしたんですか?」
蘭子さんもトップ4って言ってたけど、講堂での話では、保留扱いと言っていた。
椿くんもよくわからないみたいで、首をかしげる。
「選ばれた人が、辞退した、とか?」
「辞退できるの!?」
「辞退しようと思ってんの?」
食い気味に反応すると、琉夏くんから的を射た返しが来て、黙りこむ私。
「つうか、辞退なんてできないんじゃないの? てか、今までそんなの聞いたことないよ。こんなに名誉のあるポジションを自ら手放すなんて」
「じゃあ……どうして頭脳部門の人は保留なんでしょう」



