ひいっ!
「おい! 寧々ちゃんだけは誘惑すんなよ。こんな純粋そうな子、間違ってもお前に汚されたくねーわ。しかも寧々ちゃんドン引きしてるから」
琉夏くんのおふざけに、椿くんがとどめを刺す。
「わーったよ」
笑いながら足を組み変える琉夏くんは、間違っても私なんて相手にしないはず。
もっと、ナイスバディーなお姉さんじゃないとね。
「寧々ちゃん、ほんと琉夏には気を付けてね。恋の伝道師とか呼ばれてるけど、そんな素敵なもんじゃないから」
「う、うんっ……」
へえ……琉夏くんと仲良くなるには時間がかかりそう。
「俺は、スポーツ部門なんだけど、足には自信あるし、たいていの競技はほとんどかじったことがあるから、大事な試合では助っ人として呼ばれることが多いんだ」
椿くんの話にうつり、ほっとしたのもつかの間、その超人的エピソードに驚愕。
その道一本でやってる人よりもできちゃうってこと?
それは天才すぎる。



