すごい!
きっと、その道の誰もがのどから手が出るほど欲しいオファーなんだろうけど。
断るのも、琉夏くんらしい気がした。
「こいつ、女グセめっちゃ悪いからさ、遊べなくなんのがイヤなんだろ」
「人聞きの悪いこといってんなよ。だって寄ってくんだもん」
えっ……。
それはちょっと……。
こんな会話。なんてコメントしていいのかわからない。
「顔真っ赤だし。その様子じゃ、男の経験ないだろ、アンタ」
「……っ!?」
そ、そういうこと聞く!?
ていうか普通、ないよ、ね? それとも、私がおかしいの!?
口をパクパクさせた私に、
「ふっ、そういう反応、悪くねえな」
再びずいっと顔を寄せ、唇をすこし開けて。
赤い舌をのぞかせ、そのまま自分の唇をぺろりと舐めた。



