「寧々ちゃん、エクセレントとかローズっていったいなに? って感じでしょ?」
「うん……」
正直にうなずくと、クスっと笑う椿くん。
「この学園は元々男子校でね、10年前に共学になったんだ」
椿くんは、丁寧に1からこの学園の仕組みを説明してくれた。
「男子校時代に、芸術、運動、頭脳の3部門のトップを選出して、寮の最上階に住むことができるエクセレントというポジションを作ったんだよ」
それが、私が入ることになった部屋……?
「特待生の最上級扱いで、授業料や施設費はもちろん、寮費もタダ」
「寮の費用も!?」
成績によっては、授業料などが割引になるシステムは理解していたけど、まさか寮
で生活する費用まで無料になるなんて。



