「寧々ちゃん、開けてくれる? 私だけが入るから」
当たり前です!
心の中で叫んで鍵を開けると、蘭子さんが入って来た。
流れで入ってきそうになった椿くんを押し出すようにして。
「蘭子さん、これは一体どういうことですか?」
涙目で訴える私にはほぼ希望はない。
蘭子さんだって、ここに男の子がいることを全然不思議がってないのだから。
「あのね……」
蘭子さんの説明に、私は驚愕した。
なんと、私以外の4人は全員男の子なのだそう。
みんな同級生で同じクラスになるんだとか。
しかも、蘭子さんも高校時代この部屋を使っていたと聞いて驚く。もちろん、男女同室で。
男の子と同じ部屋なんて聞いてない──!
私は大パニック。
「男女同室っていっても、個室はあるわけだし。ルームシェアって考えてくれたらいいと思うの」



