「……これは、うれし涙……?」
私がうなずくと、その涙にそっと口づけて、「ほんとだ」と微笑んだ。
そのまま、優しく包み込むように抱きしめられば、刹那くんの鼓動が私に伝わる。
ドクドクドク……私にも負けない速さ。
「やべえ……嬉しくて死にそう……」
その声は、いつも余裕たっぷりの彼からは想像も出来ないくらい震えている。
そして見つめ合って──反射的に目を閉じれば、キスされた。
はじめてのキス。
「んっ……っ……」
どうしていいかわからず、全部刹那くんに預けるだけ。
角度を変えながら、何度も何度も唇に落ちてくるキスの嵐。
もう刹那くんのこと以外考えられなくて、頭が真っ白で。
夢中になってキスを続ければ、意識が遠のきそうになってふらつく私の体を、刹那
くんがぎゅっと支える。
「ごめっ……抑えらんなくてっ……」
はあっ、はあっ……と肩で息をする私を気遣うように、背中をさすってくれる。
「だいっ……じょうっ……」
なんて言いながら、大丈夫そうじゃない私を見て笑う刹那くん。
「無理しないで。これからいくらでもできるんだし」
「……っ」
そう言われるとなんだか恥ずかしい……。
だけど、私と刹那くんの時間はまだ始まったばかりだもんね。
「寧々以上の女、どこ探したっていない」
頬を両手で挟まれて、おでことおでこをくっつける。
刹那くんの甘い声が、体を通して聞こえた。
「全力で愛すから、覚悟して?」
再びきつく抱きしめられた体。
嬉しくて、幸せで。
私はその背中に、ぎゅっと腕を回した──
END



