「琴宮さんたちから希望したらしいよ」

「へー、意外」


うそっ、どうして?
私は驚きが隠せない。
 

「そっかー。あんなことまでして、Sクラスにいられないか」


今野さんが言って佐藤さんも肩をすくめる。


「琴宮さんには誰も逆らえなかったし、正直ほっとしてる子も多いんじゃないかな」


そうなの、かな。

結局、私絡みでこうなったわけだし、少し胸が痛い。


「寧々ちゃんは気にすることないんだからね! もう忘れよう!」


私の想いを見抜いた佐藤さんが、私の肩をガシッとつかんでそう言ってくれた。


「うん、ありがとう」


琴宮さんたちも、覚悟を決めてこれだけの反省を示してくれたんだ。

私も今までのことは忘れて前に進もう。