──翌朝になって。
私たちは一足先にここを離れ、地元の病院へ向かうことに。


「刹那くん、ごめんね。せっかくのサマーキャンプだったのに」


今日は最終日で、観光地でお土産を買う行程になっていた。

買い物を楽しみにしていたはずなのに、申し訳ないよ。


「そんなのどうだっていいし。寧々置いてサマーキャンプなんて続行できるわけないよ。それに、寧々と一緒に居られたほうが俺はうれしい」

「……ありがとう」


ニコッと向けられた笑顔に救われた。


それから支度をして、病院を出ようとしたら、


「松葉づえ、必要よね」


看護師さんが松葉杖を持ってきてくれた。

確かに。

左足は床につけちゃいけないと言われてるから、タクシーの待つ外までケンケンで行くのも無理がある。