もしかして、不審者?

ばっくんばっくん……。

心臓の音が早くなっていく。

だけど、こんなセキュリティー万全の寮に不審者が入るなんてありえないよね?

この部屋はオートロックだし、入るのだって、指紋認証だったのに。

念のために、枕を抱えて恐る恐るドアを開けた。


「マジかよー」


声が一段と大きくなる。間違いなく男の子だ。

だけど不審者だとしたら、こんなに堂々と話す?

廊下をまっすぐ進みリビングに行くと、そこには3人の男の人がいた。

私に気づいた彼らは、ピタリとおしゃべりをやめる。


「…………誰?」

「……っ、きゃああああああっ!」


それはこっちのセリフです!!!

私は彼らにめがけて思いっきり枕を投げつけ、いそいで部屋へUターンした。