「絶対にお前は期限を守らないと思ったから、俺も1日早めてよかった」

「ふざけんなよ。自分だって早く帰っておきながら、んなの言い訳だろ」


ピピピッ。

玄関で言い合っていると、背後でまたドアが施錠される音が。


──ガチャ。


「あ……」


入って来たのは白樺くんで。ここに集まっているメンバーを見て、驚いたように目を見開いたあと、気まずそうにチッと舌打ちした。


「……なんだよ、白樺もか」


刹那くんは、はーっと息を吐きながら天を仰ぐ。


「お前なあ」


琉夏くんが、グッと顔を近づけて言えば、


「人のこと棚にあげんなよ」


低い声で言い、ズカズカとリビングに上がり込んでいく白樺くん。

え? え?

ちょっと、これはどういうことなんだろう……。

だって、みんなで決めた戻ってくる日は明日だよね?