ど、どうしよう!
こんなとき、どう反応していいのかわからない。
そっと視線をずらして刹那くんを見るけど、彼はスクリーンを見たまま。
私はこんなにドキドキしているのに、余裕そうでずるいなあ……。
時に場内には笑いが湧きおこったり、和やかムードで映画は進んでいたんだけど。
終盤に入って大変なことが起きた。
濃厚なベッドシーンが始まっちゃったんだ。
こんなの聞いてないよ~……。
高性能の大音量スピーカーから漏れる女の人の喘ぎ声に、なんだかいたたまれなくなってくる。
つき合っているカップルや、ただの友達という間柄なら問題ないかもしれないけど、私と刹那くんのようなビミョーな関係だとすっごい気まずい……。
ソワソワして、繋いだ手に変な汗をかいてるような気がして、心拍数ばっかりがあがって行く。
そんな私の想いを知ってか知らずか。
刹那くんが、握った手に力を込めてきたのだ。



