「そ、それは……」
「俺のこと知らなかったとは言え、『食べることは生きる基本』って息巻くアンタが……なんだか眩しく見えたんだ……」
私をまっすぐ見つめる瞳は、ふだん教室で恐れられているものとは違い、優しさにあふれていて。
嘘には思えなかった。
だからこそ、そんな風に言ってもらうのがなんだから申し訳なくて。
だって、私は彼の想いに応えることはできないから……。
これからも同じ寮に住み続けるのに、振るとか振られるとか、そういうのはやっぱりいやだよ……。
「なあ……おれのこと──」
「ご、ごめんなさいっ……」
私はその手を振り切ると、思いっきり頭を下げてその場から駆け出した。



