「だって、ここにいる男の子たちは学園のトップ4なわけでしょ? ローズほどの女の子が、わざわざそれ以外の男の子を選ぶ理由がないじゃない」

「はあ……」


分かるような、分からないような。

「男の子だって同じ。ローズほどの女の子が一緒に住んでたらなおさら。現に、寧々ちゃんがそうなんだから。時代はめぐってもそこだけは変わらないのね~」


そう言って、昔を思い出すような遠い目をする。

そりゃ、蘭子さんならエクセレント4人から取り合いになるのは当然だろうけど。

私なんかにローズっていう付加価値がついたから、みんなの基準がおかしくなってるのかも。

歴代のローズと一緒にしないほうがいいのでは……?


「ローズだった私からアドバイスできることは、エクセレントの男たちはデキル男に間違いないから、誰を選んでも大事にしてもらえるし、幸せになれるわよ」


まとめるように肩をポンと手を叩くと、「頑張って」と他人事のように言って帰ってしまった。