「もっと口開けて」
「胸をそって、顎引いて」


ある日の放課後。

つぎからつぎへと琉夏くん飛んでくる要求に、私はテンパっていた。


ここは琉夏くんの部屋で。

この間言った通り、本当に私を専属モデルにするみたいで、今日も呼ばれたのだ。

これもローズとしてのお役目。

琉夏くんが女遊びをしなくなると思えばこのくらい……!


「えっと、こう、かな」


はっきりいって、琉夏くんの前でするのは恥ずかしいようなポーズの上、私は要求に全然応えられてないみたいなのです。


「なに恥ずかしがってんだよ」


いくら琉夏くんとはいえ、この時ばかりは女の子をあくまで絵のモデルとして見てるんだろうし

恥ずかしいも何もないけど、モデルのプロでもない私はそりゃあやっぱり恥ずかしいわけで。