なに、どうしたの。
突然沸き起こった嵐に、私はまだついていけない。
琉夏くんは未だ固まっている会長さんからマイク奪い取り、声を張り上げた。
「来栖寧々に票が入った!」
えっ……。
「そんなっ……」
私が声を上げるより早く、琴宮さんが顔を真っ青にして唇を震わせた。
そして、すぐに会長さんに確認する。
「でもっ、これで同票なのよね。だったら、また決戦投票を。決戦は、有権者の中
から無作為に選んだ10%の──」
「その必要はない」
さえぎったのは、刹那くんだった。
選挙の間、ずっと険しい顔をしていた刹那くんが、水を浴びた魚みたいに生気をとりもどし、壇上の中央までゆっくり歩く。



