「まじまじと女のヌード見るとか、アンタって実は変な趣味あったりして」


肩越しに吐息がかかりビクッとした。

振り向くと、すぐそこに琉夏くんの顔面があった。口元をにやりと上げ、やけに興味ありげな顔で。

やだっ。琉夏くんほったらかしで絵に夢中になっちゃった。


「そ、そうじゃなくてっ……。こうやって見ると、いやらしさとかないんだなあ……って」


少なくとも、書いているときはエッチな気分なんてないんだと思う。

思ったままの感想を口にすると、


「だったら、いいよね」


怪しく光る眼。

な、なにが……?

目に怪しげな色を浮かべていて、募る警戒心。


「手伝ってほしい言ってのは、こういうこと」


そこには、美術室でみたのと同じ光景が広がっていた。

イーゼルと白い画用紙。

って。