けど、今日は琉夏くんがいるからちょっとヒヤヒヤ。

琉夏くんは正直に「なにをそんなに大げさに」とか言いそうだもんね。


ちらちら気になって見ていると──琉夏くんの動きがとまった。

肉じゃがを口に入れた琉夏くんの表情が、明らかにおかしかったんだ。

えっ、どうしたのっ!?

なにか変なものでも入ってた!?

緊張して、心臓がバクバクしてきた。

すると───琉夏くんの片方の目から、雫が流れおちたんだ。


「えっ」


目にゴミでも……? 

そう思った直後、反対の目からも同じく雫が。

……泣いて、るの?

涙が出るような辛いものは入れてないはずなんだけど……。


「琉夏っ!? どうしたんだよっ」


椿くんも気づいたみたい。大声をあげながら、琉夏くんの肩をゆさぶった。


「……っ?」