「く、来栖寧々です。よ、よかったらシュークリーム……」
人が近くを通るたびにひとつ取って、差し出してみるけど。
「なにアレ」
「マッチ売りの少女じゃあるまいし」
遠目でクスクス笑い通り過ぎていくだけで、だれも見向きもしてくれない。
はぁ……。
そうだよね。
私には、応援してくれる人は誰もいない。
刹那くんと椿くんは、選挙の規定で私の応援に回ってもらえないから、私と一緒に活動してもらえる人はいないんだ。
「はぁ……」
ひとりって、ほんとに心細い。
その目の前を、たくさんの応援部隊を引き連れた琴宮さんが通過する。
「わあ、妃花さんだ!」
「本物の妃花さん初めて見た~、やっぱりキレイ」
「握手してもらおう!」



