刹那くんの熱いねつに、何も考えられなくなってくる。
くらくらして、熱にうかされたような感じ……。
「……試してみる?」
「……え……」
「レモンの味がするか」
「……」
「寧々、したことないんでしょ」
甘い声が、耳元をくすぐる。
「……っ」
はじめはなんのことかわからなかったけど、いたずらっぽく口角を上げる仕草に、すべてがつながる。
そそそ、それはっ。
『ファーストキスの味なんだって!』
レモンのアメをもらったときに椿くんが言ってたことだ。
「寧々のこと、もっと知りたい」
くらくらする私に届く刹那くんの声は、甘い媚薬だ。



