ここでまぎれちゃえは、私がローズだなんてこと誰もわからないみたい。
注目を浴びることもなく、人だかりの後ろにいると。
「ローズの選挙だってー」
「えー? なんでなんで?」
そんな声が聞こえて心臓がヒヤッとした。
え?
昨日聞いた話がもう噂になってるの?
出来た隙間から掲示板をのぞくと、目に飛び込んできたのはローズの選出の選挙を知らせるものだった。
うわぁ……。
もう生徒全員にお知らせが行っちゃったんだ。
「選挙したら琴宮さんで決まりでしょ」
「初めからそれでよかったのに」
ほとんどの人が、選挙の意味はないって感じで、特に騒ぎ立てるでもなくバラバラと散っていく。
立ち尽くす私の回りで、入れ替わっていく人々。
耳に入ってくる言葉もほぼ同じ。



