「ここの学園長、頭おかしいからな」
って。
あ……。どういう風に突っ込んでいいかわからないよ。
同意したら、私も学園長の悪口を言ったことになっちゃうもん。
悪い人には見えなかったんだけどなあ。
「そもそも、エクセレントだとかローズだとか、時代錯誤だろ」
嫌悪丸出しの顔。鋭くて怖い目つきが、もっと怖くなる。
学園長のこと、キライなのかな?
「は、はあ……」
「全校生徒で持ち上げて、何がおもしろいっつんだよ」
「……」
それ、一応ローズって言う名のついている私に言う……?
「ま、気にしなくていいんじゃねえの?」
そんな白樺くんは、ポケットに手をつっこんだままどこかへ行ってしまった。
気にしないでいいって言った割には、ローズ全否定な気がするんだけど……。
「……ありがとうございます」
彼の背中に小さくつぶやく。
励まされたような、ディスられたような、変な感覚だった。