「アンタさえいなければ、私がローズになれたのにっ!」
強気な琴宮さんの目には涙が浮かんでた。
体の横におろした手を、ぎゅっと握って。
「ひ、妃花……?」
「大丈夫……?」
周りの女子たちもおろおろしてる。
「……っ」
……私がローズでいること、こんなに恨まれてるんだ。
琴宮さんは、白凰学園に入学した時から、もしかしたら入学する前から、ローズになることを目標に頑張って来たのかも。
そんな彼女にしてみれば、編入生にローズを奪われるなんて、とてもじゃないけど許せないはず。
だけど、私も……。
「…………うるせーなあ」
視界の隅で、なにかが動いた。



