思ってるわけない。
口をぎゅっと結んで、少しだけ背の高い琴宮さんを見つめる。
入学して数週間。
琴宮さんは非の打ちどころがないくらい完璧で、クラスの人たちにはもちろん先生たちからの評判もとてもよくて。
そんな彼女がローズじゃないことが、私だって不思議。
「蘭子さんは、ローズとして語り継がれているわ。あんな素敵な女性とアナタが同等だと思う?」
琴宮さんは、フンッと鼻で笑って綺麗にまいた髪の毛を肩の後ろにはらう。
「どう見たって妃花に決まってるじゃん」
「カリスマなんだから」
みんなにもそう言われて、口元に笑みを浮かべる琴宮さん。
でもすぐに表情がきつくなる。
「なのに、なんであなたがっ……」
なにか言わなきゃ。
「わ、わたしは……」
「なに? なんか言いたいことあるわけ?」



