「サンドイッチも最高だったけど、これも最高だな」


答えに困っていると、刹那くんがさらっと話題を変えてくれた。

すぐに反応する椿くんは、キッ、と刹那くんに目を向ける。


「なんだよサンドイッチって!」

「前に寧々が作ったサンドイッチを食ったんだよ」

「はあ? 刹那は寧々ちゃんの手料理食べたの今日が初めてじゃないのかよ」

「まあね」

「くっそ~、マウント取りやがって」


椿くんはテーブルの上をダンダンとたたいて悔しそうに言う。

ほっ……。
究極の二択から逃げられたみたい。

ありがとうの思いを込めて刹那くんを見ると、優しく微笑む刹那くんの顔があって、私の胸はドキドキと高鳴った。

私、やっぱり刹那くんのこと……。