ぎゅ……奥歯をかみしめた。
彼女たちの言っていることは間違ってない。
とどめは琴宮さん。
「私、あなたがローズでいることを認めたわけじゃないから」
睨みつけながら語気を強めると、、みんなを引き連れて行ってしまった。
「は、あっ……」
その場にしゃがみ込む。
ああ、教室に行きたくない。このままどっかでサボりたい。
だけど、ローズという称号を与えられた私がサボるなんて許されるわけない。
……いっそのこと、素行不良でローズを下ろされたほうがいいのかな。
そんな考えまで浮かんでくる。
「どうしたの、こんなとこで」
聞こえた明るい声に、我に返る。
「……椿くん」
いつものようにキャンディーを口に突っ込んで。
相変わらずだなあ……。
そんな椿くんを見てたら、なんだか胸のなかがあったかくなって。
「アメどうぞ」
と手渡してくれたその笑顔に、つられて笑みがこぼれた。
椿くんの明るい顔を見ていると、自然と元気が湧いてくるのはここへ来た初日から変わらない。
「ありがとう」
ぎゅっと握れば、少し元気が出てきた。



