「あっ」
返されるとは思ってなかった。
食べてくれたのかな?
いや、でも中身は捨てたのかもしれないし……。
あえて聞かずに受け取る。
「もう持ってこないでいい」
突き放すような言葉に、胸の奥がひやりと冷たくなった。
「……っ、ですよね。迷惑ですよね」
やっぱり、余計なおせっかいだったよね。
反省するように頭を下げると、
「……そうじゃねえ。待ってるみたいに思われるだろ」
そう言って、フッと顔をそむける彼。
……え、待ってるって……私を……?
「食うから、昼メシ」
そして、ボソッとつぶやいた。
「ほんとですかっ!?」
まさかそんなことを言われるとは思わず、興奮して思わず一歩足が前に出た。



