手にしたお弁当に視線を落としながらそう聞いてくるのは刹那くん。
「裏庭……かな?」
「ひとり?」
「ん、まぁ……」
教室で誰ともしゃべってないのは、刹那くんだって気づいているはず。
「じゃあ俺と一緒に食おう」
「え?」
「行くよ」
まだ返事をしていないのに、パシンと腕を取られ、意思とは逆に持っていかれる体。
えっ、ちょっと……!?
咄嗟に周りに目をやったのは、誰かに見られたらどうしようって危機能力が働いたせい。
クラスに残っていた数人の視線はもちろん私へ。
うわあ……。
琴宮さんたちがいないのがまだ救いだけど、きっと後で伝わるんだろうな。
うつむきながら、私はその手に従った。



