伊緒くんの鋭い眼光が飛んできて、ひぃって肩があがる。 さっきは楽しいって言ったら、ニコニコして聞いてくれてたのに。 私が楽しいと伊緒くんに不都合でもあるの? 「そいつと俺、どっちがいい男?」 「えっ……」 「ねえ」 「……ひゃっ」 耳元でささやかれて、体中にゾクゾクとへんな痺れが走った。 「早く答えないと……」 カプッ。 「んあっ……」 耳を優しくかまれて、変な声が出ちゃう。 「伊緒くんまっ……」 体をよじりながら抵抗しても、伊緒くんは耳をかんだまま離してくれない。