「はぁ……」


ため息がでちゃう。


「なに百面相してんの? そんなとこも可愛い」

「へっ!?」


また言われた!

そんは真柴くんは、頬杖を突きながらニコニコしてる。

視線を感じて周りを見ると、他の女子がヒソヒソ言い合いながら、こっちを見ていた。

まるで、伊緒くんと私が一緒にいるときみたいな反応だ。

真柴くんも、きっとモテるんだろうなあ。



やがて、担任の先生が入ってきて私は前を向いた。

チェリーボーイを知らないと恥ずかしいみたいだから、あとで伊緒くんに聞こう。


わからないことは伊緒くんに聞く。

これ、私のなかでの鉄則なんだ。

伊緒くんに知らないことなんてないもんね。