そして、教室に戻ってからは久遠くんが私を拘束することもとくにはなく、いつも通り授業が進んだ。



——迎えた放課後。


私は約束通り、放課後になってからすぐ屋上に向かった。


ガチャンッ


「あっ……久遠くん……!!」


静かに屋上のドアが開き、入ってきたのは久遠くんだった。



「……天音」

「……?は、はいっ……!?」


私に近寄ってきたかと思えば久遠くんは王子様のように跪いた。


か、カッコいいっ……!


「……僕と、付き合ってください。そして、結婚してください」

「っ……!」


本当に、いいのかなっ……?


前に陽奈ちゃんと颯くんに、久遠くんはすっごく重いからそれに見合うほどの覚悟がないとって言ってた……。


……久遠くんは、はっきり言ってとっても怖い。


でも、可愛くて守ってあげたい。


それに……。


やっぱり、どう考えても大好きだ。



「……はい!よろしくお願いします!」