「でも……伯斗先輩が本気で言ってくれてるなら……ちゃんと、考えます」

「……!」


……伝わった……。


「本気だよ」

「……わかりました。ふふっ、ほらほら、また仕事を再開しますよ」

「いつもありがとうね」


生徒会に入ってるわけでもないのに手伝ってくれて。


「ふふっ、どうってことありませんよ。私、伯斗先輩のお手伝い、好きですから!」


また、僕を惑わす笑みを浮かべる。

諦めたくても……。

諦められない。


だから、僕は頑張るよ。


「ふふっ、ありがとうね」

「はい!」


……。


それから生徒会の仕事を片付け、僕は教室に戻り授業を受けた。


そして休み時間。


「なぁなぁ天使ちゃんフッたらしいぜ堕天使を」

「あっはは〜天使さまが堕天使フるとかおもしろ」


堕天使……?


海崎と山野がそう話している。


「海崎、山野」

「おっ、かいちょーどうした?」

「……堕天使って?」


天音ちゃんが久遠をフッたことは知ってるけど、堕天使なんてヤツ知らない。


「え、もしかして知らないの?」

「知らない」

「「……」」


ふたりはポカンとした間抜けの顔をしている。