「……あの砂漠のホテルで迷子になったとき、ちょっと心細くて。
有坂さんの姿を見つけて、すごく嬉しかったです」
そう言うと、桔平は嬉しそうだった。
だが、そこでやめておけばよいのに、真珠は、つい、いろいろと想像してみる。
「まあ、誰が現れても嬉しかったかもしれないですけどね、あの場合」
「……お前はどうしてそう、冷静にならなくていいところで冷静なんだ」
桔平はそんな恨み言を言ってきたが、
「確かに、侑李が現れても嬉しかっただろうな」
と素直に認める。
まあ、そうですね……。
「羽島さんだったら?」
「嬉しいですね……」
桔平は自分で話を振っておいて、
「やめようか」
と言った。
「どんどん『俺に会えて嬉しい』の価値が下がってく気がする」
困ったように眉をひそめる桔平がおかしくて、ちょっと笑ってしまった。
なんだろう。
上手く言えないけど、この人のこういうところは好きだな、と思っていた。
自信満々にグイグイ来るのかと思いきや、いきなり、待てよ? と立ち止まるというか。
経営者としては大事なことかもしれないが。
恋をするときには間違っている。
有坂さんの姿を見つけて、すごく嬉しかったです」
そう言うと、桔平は嬉しそうだった。
だが、そこでやめておけばよいのに、真珠は、つい、いろいろと想像してみる。
「まあ、誰が現れても嬉しかったかもしれないですけどね、あの場合」
「……お前はどうしてそう、冷静にならなくていいところで冷静なんだ」
桔平はそんな恨み言を言ってきたが、
「確かに、侑李が現れても嬉しかっただろうな」
と素直に認める。
まあ、そうですね……。
「羽島さんだったら?」
「嬉しいですね……」
桔平は自分で話を振っておいて、
「やめようか」
と言った。
「どんどん『俺に会えて嬉しい』の価値が下がってく気がする」
困ったように眉をひそめる桔平がおかしくて、ちょっと笑ってしまった。
なんだろう。
上手く言えないけど、この人のこういうところは好きだな、と思っていた。
自信満々にグイグイ来るのかと思いきや、いきなり、待てよ? と立ち止まるというか。
経営者としては大事なことかもしれないが。
恋をするときには間違っている。



