夜風のような君に恋をした

突然肌寒くなったから、夏布団に毛布を重ねて寝た、その日の夜。

――ドンッ!

突然、物音と同時に家全体が激しく揺れて、私はベッドの中で怯えながら目を開けた。

――ドン、ドンッ!

今度は立て続けに音が鳴り、家全体を揺るがす。

え、何……?

時計を確認すると、深夜二時過ぎだった。

慌てて飛び起きたものの、所在なく部屋の中をうろうろするくらいしかできない。

――ドンッ!

次はひときわ大きな音とともに、お兄ちゃんの部屋に面した壁が激しく揺れた。

同時に、壁向こうから唸りに似た絶叫がする。

私は怖くなって、ついに部屋を飛び出した。